…なんて、ちょっとコ○助のような口調になってしまいましたが。
先日、ニューヨークにある楽器屋さんから、グァルネリをかしてもらうことになりました。なんでもオーナーさんが修理に出したんだけれども、修理代だけで四万ドル(!!!)かかってしまったために、お支払いが少し遅れているんだそうです。
で、「支払いがすむまでKがしばらくの間使っていいよ、ロンドンにも持って行っちゃえば?」…ということになりまして。
グァルネリはストラドに並ぶとんでもない楽器の一種です。なにがとんでもないって、もちろん楽器自体が持っている美しい音色と、家を何件か買えるようなお値段です。もちろんその辺にごろごろ転がっているような楽器ではないですし、グァルネリはストラドよりも数が少ないので、この自分がそんな世界の秘宝のひとつにお目にかかるどころか、弾かせてもらえるなんて!!!!大興奮!!!!!!!アタッカのリハーサルに直接持っていきました。
そもそもなんでこのようなワンダフルな楽器を借りることになったのかというと、ほぼ一ヶ月後に迫ったロンドン国際弦楽四重奏コンクールのために、いい楽器を使いたい!とカルテットのメンバーが(めずらしく)色々とリサーチを始めたからなのです。もちろん、私たちのような20代後半の弦楽四重奏弾き達に、このような高価な楽器を買えるはずがありません。どうしたらいいの~?といろいろな人にアドバイスをいただいていたら、どうやらこの先はスポンサーや投資家の方々のお世話にならなくてはいけないようだ、ということがわかってきました。毎日の練習などで技を磨くのは当たり前のことですが、やっぱり自分にあったいい楽器を探し出し、手に入れるのもプロとしての仕事の一部なのですね。お侍さんが自分に合った刀を探すのと同じです。
というわけで!Kは只今大真面目にスポンサーもしくは投資家になってくださる方を募集しています!!
さて、肝心のグァルネリです。くびれのある女性的なフォルムですよね。この写真ではわかりにくいのですが、楽器の中央が普通のヴァイオリンよりも盛り上がっています。つまり、横から見るとなんとなく丸っこい楽器というわけです。この構造のせいで、非常に甘く、渋いうまみのある音が出てきます。このヴァイオリンを弾いていると世界征服も夢じゃないような気がしてくるんだから危険です。私が常に「こんな音いいな、できたらいいな」と思い描いているような音色も朝飯前です。ほしいな~このグァルネリ~(涙目)
さて、ルンルン気分で向かったリハーサル場所で私を待っていたのは、これまたとんでもない楽器をかしてもらって鼻息を荒げているエイミーとアンドリューでした。エイミーはジュリアード・コレクションからグァダニーニという華やかな音色のイタリアンヴァイオリンを。アンドリューにいたっては天使の絵が描いてある(!!)ストラドを持ってきました。プライバシーのことがあるので誰のチェロなのかはここでは言えませんが、とても有名な作曲家の奥様の持ち物らしいですよ。
あれ?ルークは?と思うでしょう。(そうでもなかったりして・笑)
実は、ヴィオラのいい古い楽器というのは極端に少ないのです。あったとしても美術館で保存されていたり、それこそ世界でも屈指のコンクールで優勝したりしないとお目にかかれるものではありません。でも、その分(?)モダンのヴィオラには色々な素晴らしいメーカーがいるのです。ルークが使っているのは数年前に作られたアメリカ製の巨大ヴィオラ。一度持たせてもらいましたが、私第一ポジションに手が届きませんでした。それぐらい大きいのです。(普通のヴィオラなら私でも構えることぐらいはできますよ~)彼は実はサイズにこだわるタイプなので、自分が持っているのよりも小さいサイズの古い楽器を使うよりも、今の、自分が気に入っている楽器を使いたいのだそうです。確かに、自分と相性が良くなければどんなにいい楽器でも満足できませんよね。
何はともあれ、コンクールに向けて最強装備を手に入れたアタッカです。これからあと一カ月でどれだけレベルアップできるのか!?新たな気合も入り猪突猛進中のKでした。
なんだか日本語で書くといかにも私が映画か何か作っているような響きになってしまいますが、何を言いたかったかというと、ヴァイオリンの生徒さんの数が増えてます、ということなのです、はい。アメリカに住んで十年にもなると妙な日本語しかうかばなくなりますねぇ。よろしくありません。
これはどうも、ジュリアードの個人レッスンディレクトリというところに名前を載せたのが幸いしたようですね。去年も載せてもらうよう手続きをしたり手数料を払ったりしたのですが、どこからも連絡がなかったところをみるとどうやらきちんと載せてもらっていなかったようです。ジュリアードに45ドルぼったくられた!?
まあ、なにはともあれ今は生徒も14人に増えたので文句は言えません。でも、カルテットのスケジュールやプレカレッジもあるから、これ以上は無理かなぁ…。
ホクホクの、Kでした。
日本にいらっしゃるアタッカファンの皆さま・・・
実はルークが、アタッカカルテットの津田ホールでのリサイタルの後撮った集合写真を隠し持っていました!せっかくなので、ポストしますね。
アタッカカルテットのトートバッグ、やっと完成しました!!!このプロジェクトは担当がアンドリュー君だったので、ちょっと時間かかりましたよ・・・いやなぁに、ほんの2年ですがね。
このトートは100%リサイクルされたペットボトルなどから作られています。割と大きいので、スーパーマーケットに行くときやジムバッグ、はたまた楽譜入れなどいろいろなことにご活用いただけますよ~。さあ皆さまもアタッカ・カルテットとご一緒にグリーンな生活を目指しましょう!
”The68”に寄付して下さった方々には、もちろんプレゼントさせていただきます。非常に長らくお待たせして大変申し訳ないです(平身低頭)。
つい数日前にできてきたこのトートバッグ、あまり何も考えずにジュリアードでのリハーサルに持っていったのですが、ふと気がついたら他の人にちょっと「・・・」な目で見られていました。そりゃそうですよね、自分の似顔絵が入った自分のカルテットのトートバッグを持って自分たちがレジデントカルテットしてる学校で歩き回るなんて、よく考えたらちょっとナルシスト!?しかもその日はエイミー、ルーク、アンドリューもこのトートを持ってきていたので一緒にエレベータ乗るの、恥ずかしかったです。はい。
なにはともあれ、アタッカトートバッグ、今度からCDと一緒にコンサートでも販売します。
あっというまに、2012年が来てしまいましたね・・・。アタッカのメンバーにとって、2011年はとても実りの多い一年でした。ジュリアードでのResidencyにはじまり、大阪国際室内楽コンクール、メルボルン国際室内楽コンクール、11月の日本全国ツアー、その他もろもろのコンサート・・・今日久しぶりに履歴書をアップデートしていたら、「私たち、こんなに弾いたんかい!?」と自分でも思うような忙しい一年でした。ありがたいことですねぇ。
さて、アタッカは今年もいくつか大きな目標をたてているのですよ。今年はコンサート、レコーディング、コンクールなどが目白押しです。何といっても一番楽しみなのは3月末のロンドン!コンクールで行くとはいえ、タダでロンドンに行けるなんてそうそうあることじゃありませんよ。それからアタッカにとって初めての、レーベルつきのレコーディングのプロジェクトも始まります。はたしてどこまで自分たちをプッシュできるのでしょうか!?
とりあえずは、ここ数週間の報告です:2012年始まって早々、Chamber Music Society 2 という米国屈指の室内楽軍団(笑)のためのオーディションがありました。私たちの他にもパーカー、アリエル、アフィアラなど経験豊富で高レベルのカルテットが集まって、超有名ベテラン室内楽奏者たちの前で演奏するというとんでもなくハイプレッシャーのオーディションでありました。まだ結果は出てきていません・・・じらすなぁ。
その数日後にはリンカーンセンターのアトリウムというところで子供たちのための教育コンサートを行いました。大きなスクリーンを使用して、音楽の様々な要素を紹介する、とても楽しいイベントでした。私が担当したのは、「リズム」。他の三人に演奏してもらいながら音の短長やポリリズムを、画像であらわすという、普通のべニューではなかなかできないことを試みてみました。私のヴァイオリンの生徒たちもたくさん来てくれて、ちょっと先生として見直されたかな?なんて思っています。ふふふ。
つい2日前にはカウフマン・センターというリンカーンセンターに近いコンサートホールでリサイタルを行いました。午後二時からのマチネコンサートだったので、お客様の平均年齢は70歳+。みなさん長いコンサートなのに最後までじっくり聴いてくださいました。アタッカにとって、シューベルトの死と乙女を公共の場で弾くのは初めてだったので、無事に終わってちょっとホッとしています。
さあ、これから休む間もなく”The68”の準備、ケネディーセンターやカナダでの演奏会、オール・アダムスCDの録音の準備、それから国際コンクールです。スタミナはもつのでしょうか、アタッカ?!
大阪国際室内楽コンクール、グランプリツアーもついに大詰めに入りました。札幌、熊本、大分、高岡、三重、淡路、広島での公演を終え、残すはあと3か所。今日の午後松本にやってきました。
あのサイトウキネンの本拠地でもあるこの松本で、明日はモーツァルト、バーバー、そしてベートーヴェンを演奏します。
今日はホテルに着いてから、特別に会議室を貸していただいてシューベルトの死と乙女の練習を始めました。いや~やっぱりかっちょいいですよねぇ、死乙女。はやくバリバリ弾けるようになりたいなぁ。
さて、今回はアタッカがどうのこうのというよりも、この慢性遅刻魔兼超絶食いしん坊カルテットと一緒についてきて下さっている素晴らしい方々のお話をしたいと思います。
このたびのアタッカツアーには東方の三賢者が一緒に来て下さっていると言っても過言ではありません。あのメニューイン卿と大阪コンクールの関わりを作りだした張本人の敏腕マネージャさん、そして日本室内楽振興財団からお二人もヘルプに来て下さっています。
アタッカのメンバーに言わせると敏腕マネージャさんはF.エイブラハム(「アマデウス」でサリエリ役をしていたあの人です)似、他のお二人は和風ブラッド・ピットと和風マイケル・ジャクソンだそうなので、この際このあだ名で呼ばせていただくことにします。
まずエイブラハムさんですが、このグランプリツアーにはもう20年も携わっていらっしゃるそうで、やはり何から何まで全て把握していらっしゃいます。古き良き日本のジェントルマンであるエイブラハムさんは、アタッカ到着後2日目すでにルークの遅刻癖を静かに見破っていらっしゃいました。そのあと集合時間を全て予定の15分前にさりげなく変更するなど、何をなさっても本当にスムース。あんなにいつもギリギリのアタッカでさえきちんと時間通りに到着するよう、うまくコーディネートしてくださいます。カルテットのメンバーがちょっと咳をしたりしていると、お水を持ってきてくださったり気遣いのお言葉をかけてくださったりします。
ブラッド・ピットさんとマイケル・ジャクソンさんはエイブラハムさんとともにアタッカの旅をさらに快適なものにしてくださいます。飛行機や電車に乗るときにも、気がつくと私たちの荷物まで運んで下さっていて、本当にこちらに着いてからヴァイオリンより重いものを持った記憶がありません。特にジャクソンさんはどんなときにも私たちの一歩先に色々な手配をして下さっています。今日なんてエイミー、アンドリューと私をエレベータに乗せてくださったあと、私たちがプラットフォームに着く前に(この間約30秒)もう荷物を持って次の電車の載るべき車両の前に立ってこちらに手を振って待ってらっしゃいました。これにはもうみんなびっくり。絶対忍者なんですよ、ジャクソンさん。
やはりなんといっても長距離移動は疲れるもの。コンクールの時は全部私が通訳や道案内をしていたのでほんっっっっとうに疲れましたが、今回はこの東方の三賢者様たちのおかげで、演奏の時以外は全くストレスを感じないで済みます。これは、本当に、本当に助かります。このお三方がいらっしゃらなかったらアタッカも毎回いい演奏をするのは絶対に無理でしょうね。少なくとも私個人には無理です。
エイブラハムさん、ピットさん、ジャクソンさん、本当にありがとうございます。あと3公演、どうぞよろしくお願いいたします。心の底から頼りにしています。ああ、この方々なしでアメリカに帰ったらきっととてもさみしくなるでしょうね。考えただけでもちょっと悲しくなってきました。
頑張っていい演奏をして、またこのお三方とお仕事をご一緒できる日が来るようにしたいと思います。
今日は別府大学大分キャンパスで、大学生の皆さんのためのミニコンサートと、夜、一般のお客様のためのコンサートを弾きました。10コンサートあるツアーのうちこれは3つ目にあたります。
昼のコンサートは別府大学の一般教養の一部として行われました。シューベルト、バーバー、モーツァルトにドヴォルジャークと、色々なバラエティの曲を演奏しました。
昼のコンサートではみなさん、ずいぶんお疲れだったのでしょうか、モーツァルトでアルファ波が出ていたのでしょうか、とにもかくにもぐっすりお休みになっていました。若い時って眠いですよね。私もわりと寝てしまうたちなので文句は言えません。
夜のコンサートは、ホールの質の良さと、お客様の熱心さも加わり、これまでの3公演の中では一番いい出来になりました。私たちにとっては新しいレパートリーであるモーツァルトもだいぶしっくりくるようになりましたよ。この曲はロンドン国際弦楽四重奏コンクールで初めに弾く曲なので気合も入ります。
やっぱりモーツァルトの魅力は、オペラを思わせるようなゆったりとした楽章ですねぇ。私はいつも7小節目でぐっときます。モーツァルトって、きっといつも赦されたかったのではないでしょうか。罪の大小は人それぞれですが、どんな国のどんな人でも、人間や神様に赦されたいと思う気持ちは人類共通だと思うんです。モーツァルトはそんな感情が表に出る手助けをしてくれる、そんな気がしてなりません。
そしてもちろんベートーヴェン。見た目は強気ですが本当は繊細でさみしがり屋だったような気がしてなりません。彼も心の安らぎや赦されることを望んでいたように思います。Op.132の三楽章を弾いていると、彼がいかに辛かったか、そして神に赦されたことが彼にとってどれほど大きい意味を持っていたのか、そこはかとなくわかるような気がします。
ヒトって結局いつもは一人なのかもしれませんね。たとえどんなにたくさんのヒトに囲まれていたとしても。
大阪国際室内楽コンクールが終わって、はや5カ月。あっというまにグランプリツアーの時期になってしましました。つい最近夏休みが終わったと思っていたのに(そしてブログもアップするのを忘れていたというのに・恥)!
今回のツアーでは、淡路を除くすべてのコンサートでベートーヴェンの弦楽四重奏第15番を弾かなくてはなりません。それがどれほど大変かというと、うーん、そうですねえ、一日おきに6コースのフランス料理を食べるようなものでしょうか。でもその前にモーツァルトやらアダムスやら、わりと量の多い前菜を食べているわけです。これは胃もたれ必然でしょう。大丈夫なのか!?アタッカ!?
昨日の夜札幌に到着し、今日は午後からリハーサルです。相変わらずのアタッカ・スタイルで直前ぎりぎりまであーでもない、こーでもないとやるつもりです。
宿泊先のホテルもとてもいいし、ベテランのマネージャーさんにも一緒に来ていただいています。それに今夜は歓迎会を催していただくことになっています。こんなに素晴らしい扱いをうけるのは慣れていません(苦笑)。ああ、大阪コンクール、頑張って本当によかった・・・!!
とりあえず、時差ボケ解消のためにちょっと散歩してきます。アタッカのほうのブログではアンドリューが「ラーメンブログ」を書くそうですよ。はたして本当に約束を守れるのでしょうか?!私は彼が5日で断念するほうに10ドルかけています。今の円・ドルレートなら負けても安いもんです。ふっふっふ。